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インド

作成年月日:2017年1月

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インド情報 2016年12月

専門職、2017年の人気スキルはプロジェクトマネジメント─調査

インドの専門人材が2017年に向上させたいスキルのトップは、プロジェクトマネジメントであることが米国を拠点とする専門人材教育のシンプリラーン社の調査で判明。

建築・設計士やエンジニアなどホワイトカラーの間では、プロジェクトマネジメントが最も需要の高いスキルとなった。これにビッグデータ分析、サイバーセキュリティ、デジタルマーケティングと続いた。

シンプリラーンの最高業務責任者(CBO)は、スキルの向上を求める人のおよそ30%が22〜25歳で大学を終えたばかりであることを指摘。「これは大学教育が産業界のニーズと合ってないことを示すもので、多くの大学卒業生が、仕事への備えとして資格取得を行っている。またスキル向上を目指す専門人材の54%が25歳から30歳で、この年齢はキャリア形成に真剣になり始め、早くキャリアを伸ばしたいと考える頃だ」と説明した。

インドの2017年昇給率、アジア大洋州で最高に

人材コンサルティングの米マーサーは、アジア太平洋地域の新興国の中で2017年の昇給率が最も高いのは10.8%のインドだと「2017年の報酬計画」にて予想した。

ベトナムが9.2%でこれに続く。このほかでは、香港とシンガポールの17年の昇給率はそれぞれ4.2%と4.1%。最も低いと予想されているのが日本で2.2%。日本に次いで低いのがニュージーランドの2.8%と豪州の2.9%となっている。

マルチ・スズキ、オラ・キャブスと運転手育成支援で提携

マルチ・スズキ・インディアは、12月9日、配車オラ・キャブスと運転手・配車協力者の育成で提携することを明らかにした。マルチ・スズキは、今回の合意によって個人事業主として創業する機会を提供するとともに、安全かつ信頼のできる便利な都市交通を構築することができるとしている。

オラのCOOは、今回の提携に関して、向こう5年間で500万人を育成し、起業家として成長できる仕組みを構築する計画の一環だと説明。その上で、「数万人が夢見る起業の実現に向けたこうした取り組みをマルチ・スズキのような立派なブランドと連携できてうれしく思う」と述べた。

参加者は、事前診断や事後評価テストを含め、30日間の運転教習を受講する。マルチ・スズキでは、修了者に対する商業免許の取得や車両購入も支援する意向

政府、賃金支払法を改正へ

ダッタトレヤ労働・雇用相は、11日、労働者への給与や賃金の支払いが銀行口座への振り込みによって行われるよう、賃金の支払い方法を規定する1936年賃金支払法(the Payment of Wages Act, 1936)を改正すると述べた。 同大臣は、すでに閣議で改正について話し合いが行われており、必要な手続きを経てまもなく改正法案が国会に提出されるとした。

オンライン経由の雇用活動、11月は9%上昇

インドの米系オンライン求人情報会社モンスター・ドット・コム・インディアによると、インターネット経由の採用活動の動向を示す「モンスター雇用指数」は11月が240となり、前年同月と比べ9%上昇した。大学が就職活動の時期に入ったことと、国営企業の技術系大学向けの採用活動が再開されたことが伸びにつながった。

業種別では、27業種のうち25業種で指数が伸びた。ただ、モンスター・ドット・コムのサンジャイ・モディ社長(アジア太平洋・中東担当)は、「高額紙幣の廃止を受けて、製造業全般で採用が伸び悩んでいる。IT業界は過去2カ月、伸びが鈍化気味だ」と指摘した。教育は採用活動が活発化し、前年同月比58%上昇した。

ルノー・日産、供給回復で勤務体系見直し

日産自動車と仏大手ルノーの自動車連合は、共同運営するインド南部タミルナド州チェンナイ近郊のオラガダム工場の勤務体系を見直した。生産が供給に追いついてきたため、1日3交代制から2交代制に変更する。

ルノー・日産オートモーティブ・インディア(RNAIPL)は、高い人気を誇る小型クロスオーバー車「Kwid(クウィッド)」など、小型車の生産がようやく注文に追いつく状態になったことから、以前に導入していた2交代制に変更すると説明。

コリン・マクドナルド社長は、「勤務シフトの見直しにより、従業員の雇用に影響を与えないよう配慮した」と述べた。

●正社員の増加、労働関連法の改正が鍵

労働関連法の規定を見直すことで、インドの全労働者 に正社員が占める割合が現在の 11%から40%近くに拡大する可能性が出てきた。地場人事コンサルタント会社のチームリースは、特に「1970年契約労働(規制)法」などの改正が正社員の増加につながると予想している。チームリースは、現在の労働関連法は雇用創出に寄与する内容ではなく、労働者の保護にも貢献していないと指摘。中央政府が定めた44件に上る労働関連法を4件の法律に再編するとともに、正規雇用の拡大を通じた企業の成長に主眼を置く規則の制定を進めるべきと強調 した。ソナル・アロラ副社長は、「労働法の改正が話題に上ると、まず『1947年労働争議法』の雇用・解雇規定の見直しが話題になるが、法令の円滑な運用や明確な順守を保証する内容に改正することが何よりも重要」と説明。特に、契約労働法と労働争議法、「1926年労働組合法」の見直しにより、正社員の比率が現在の水準から約4倍増の40%近くまで拡大するとの予測を示した

2017年の昇給率は10%の見通し―実質賃金は4.8%増

「インドでは2017年に10.0%の昇給が見込まれるが、物価変動の影響を除いた実質賃金の上昇は4.8%増にとどまる」との調査結果を、人材コンサルティング大手のコーン・フェリー・ヘイ・グループが公表した。

同グループが発表した賃金動向に関するリポートによると、2017年のインドにおける昇給率は2016年の10.3%より低い10.0%の予想。インドを統括するアメル・ハリーム氏は、外国との比較では昇給率は高く、また、安定していると指摘した上で、今後2〜3年は9.5〜10.5%で推移するとみているという。

アジア全体の昇給率は前年より0.3ポイント低い6.1%。ただし、実質賃金は他地域よりも高い4.3%増の伸びが見込まれている。実質賃金の上昇率が最も高い国はベトナム(7.2%増)、タイ(5.6%増)、インドネシア(4.9%増)などとなっている。

貧困層の雇用保証、来年度は4 8 0 0 億ルピー

インド政府は、2017/18年度(2017年4月〜2018年3月)予算案で、全国地方雇用保証スキームに4,800億ルピー(約8,081億円)を割り当てる方針を発表。地方の貧困層を雇用して、農地に隣接する貯水施設やかんがい施設、道路などを整備する。

インド政府は、地方の貧困層に対して100日間の労働を保証している。一定の条件下で150 日間に増やすことも可能だ。過去2年間は、6〜8月のモンスーン期の雨量が平年以下だったため干ばつが発生し、農民の所得が低下したために多くの雇用を創出する必要が生じていた。2016/17年度はこれまでに4,350億ルピーを投じた。追加で400億ルピーを割り当てる計画で、過去最高となる見通し。

三重県、IT人材の育成・活用でカルナタカ州と提携

三重県は、IT人材の育成・活用を目指し、カルナタカ州と提携したことを明らかにした。IT分野の人材が不足する県内の企業がインドの技術者を受け入れる。

三重県によると、今回の連携協定は両者が2014年に締結した「産業連携に関する覚書」に基づくもので、署名はバンガロール(ベンガルール)で11月28日に行われた。インドの州政府が特定の人材育成に関する協定を日本の都道府県と結ぶのは初めてだという。

三重県では、海外のIT人材を活用し、県内産業の成長を進める必要性を認識。一方、カルナタカ州では、IT技術者を多く輩出しながらも、就職先が少なく、能力が活かしきれていなかったとされる。

三重県中小企業・サービス産業振興課の増田行信氏は、当「インド・ウォッチャー」の取材に対し、12月1日、両者の需給ニーズが一致したことを指摘。その上で、業務における英語でのやり取りなど、外国人を受け入れることで県内企業のグローバル化が進むことへの期待感を示した。

今後は、三重県側が受け入れ企業の公募・選定などを担当。カルナタカ州は派遣希望者の選定のほか、事前研修なども行う。三重県によると内定者へのインドでの語学研修や渡航費などは受け入れ先の企業が負担することになるという。

プログラムは2017年11月までの予定だが、毎年成果を検証し、4年間まで延長する。派遣者の日本での就業期間は1年または3年間を予定している。

堀場製作所、技術センターを開所

計測機器メーカーの堀場製作所は、11月30日、自動車試験装置などを扱う技術センターをマハラシュトラ州プネに開設した。

堀場製作所によれば、この技術センターは製品の実演のほか、ショールームの機能なども備える総合施設。エンジン排ガス測定装置の「MEXA-ONE」やエンジンテスト用ACダイナモメーター「DYNAS3」のほか、「LA-960」といった先端素材解析分析機器などを取り扱うという。

敷地面積は1万平米で、従業員数は45人。世界9カ所目となるこの自動車開発試験設備の総工費は10億ルピーとされる。 以上

以 上