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インド

作成年月日:2017年10月

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インド情報 2017年9月

●5歳未満児死亡率、最近10年で大幅に低下 全国ヘルス・ミッションで

ナッダ健康・家族福祉相は20日、政府が実施している全国ヘルス・ミッション(NHM)により、 過去10年間で5歳未満児死亡率が大幅に低下していると述べた。NHMは2005年に全国農村ヘルス・ミッションとして開始され、2013年に全国都市ヘルス・ミッシ ョンと統合されてNHMとなった。同大臣は、5歳未満児死亡率は、2005年度の1千人当たり74人から2015年度の50人に減少したとし、NHMの効果を誇った。同大臣はまた、NHM により、マラリア、結核、HIVなどの伝染病による死者数を半減するという国連ミレニアム開発目標も達成されたと話した。

●新興国の小売業参入魅力度、インドが首位

米国のコンサルティング大手ATカーニーは、新興国の小売業参入魅力度を表す「グローバル小売成長指数(GRDI)2017」ランキングで、昨年2位のインドが中国を抜いて首位に 立ったことを明らかにした。

一連の規制緩和策を受けて、インド市場進出の動きはこうした大企業だけではなく、中堅企業にも広がっている。

●女性の就業率、過去20年で大幅低下

インドで過去20年間に女性の就業率が大幅に低下していたことが、世界銀行のチームが作成した報告書で分かった。就業率の低下が特に顕著なのは農村部で、「労働力」に類別された15歳以上の女性の就業率は、2011/12年度(2011年4月〜2012年3月)は36%弱と、1993/94年度の50%弱から低下した。都市部も同様で、農村部ほどではないものの、女性の就業率は低下している。

●インド、アジア労働力の半分以上を供給へ デロイト報告書

デロイトが発表したアジアの労働力に関する報告書は、若年人口の割合が大きいインドは今後10年で、アジアの潜在労働力の半分以上を供給するようになると予測している。

デロイトの報告書によると、インドは人口における年齢の中央値が27.3歳で、中央値が 35歳の中国、47歳の日本を大きく下回っており、「インドは人口動態上の金鉱の上に座っている南アジアの国々の一つである」としている。ただし、報告書は、インドが人口動態上の優位から利益を得るためには、労働力に国民経済に貢献できるようなスキルを身に付けさせる必要があるとしている。

●インドの雇用、10〜12月に改善

インドの雇用情勢は、今年第4四半期(2017年10〜12月)に改善する見通しだ。 人材派遣大手の米マンパワーグループの調査で、同期の「純雇用予測」は19%と、前四半期を4ポイント上回っていることが明らかになった。

10〜12 月に「増員する」と答えた事業主は24%と、前期から8ポイント増加した。 「人員を削減する」という回答は4%、「現状維持」という回答は56%。「未定」は16%だった。業種別では、サービス部門と交通・公共サービス部門の雇用が順調に伸びる見通し。

●外貨準備資金、4千億米ドルを初の突破  9月8日時点、3週連続の過去最高

インド準備銀行の15日付で発表したによると、印外貨準備資金の残高は2017年9月8日現在で4,007億2,670万米ドルとなり、4千億米ドルを初めて突破した。1週間前の3,981 億2,260万米ドルからは26億410万米ドルの増加。3週連続で増え、前々週と前週に続いて、過去最高水準を更新した。

●安倍首相がインド訪問  インド新幹線の定礎式に出席

安倍首相は13〜15日の日程でインドを訪問した。安倍首相とモディ首相による日印首相会談は通算10回目。安倍首相は14日、モディ首相とともにムンバイ〜アーメダバード間に建設される高速鉄道(インド新幹線)の定礎式に出席した。同プロジェクトには日本から1千億円の円借款(年利0.1%、返済期間50年)が行われることが決まっている。両首脳は14日に行われた首脳会談で北朝鮮問題などの国際情勢や日本からインドへの投資促進などについて話し合った。今回の安倍首相のインド訪問で、インドと日本はオープン・スカイ協定(二国間航空自由化協定)をはじめ、製造業、科学技術、スキル開発などの分野に関する15協定を締結した。

●日本式ものづくり学校と寄附講座を紹介  経産省、インドで

日本政府の経済産業省は安倍首相がインドを訪問していた14日に開かれた日印ビジネス全体会合で、同省とインド政府の技能開発・起業省(MSDE)が2016年11月に協力覚書に署名した「ものづくり技能移転推進プログラム」に関し、今夏に4校の「日本式ものづくり学校(JIM)」が開校するとともに、1つの寄附講座(JEC)が開始され、新たに2社が JIMの開校を予定していることを紹介した。

経済産業省は7〜9月に掛けて、スズキがグジャラート州メーサナ、トヨタ自動車がベンガルール(旧バンガロール)、ダイキン工業がラジャスタン州ニムラナ、ヤマハ発動機がチ ェンナイで開校したJIMと、明電舎が9月に開始するJECについて、動画で紹介。また、日立建機と豊田通商が新たにJIMの開校を予定していると発表した。

●明電舎、大学向け寄付講座開設─人材育成支援で

明電舎は9月14日、インドの大学生を対象とした寄付講座を開設することを明らかにした。日印両政府で進める「ものづくり技能移転推進プログラム」に参画し、製造業での人材育成を支援する。

明電舎によると、講座はアンドラ・プラデシュ(AP)州にある技術系の単科大学「NBKR科学技術大学」に開設し、電気学科の学生など約100人を対象にする。

期間は9月から1年間を予定しており、電気に関する技術講義のほか、日本の安全基準や品質などについても教えるという。さらに同社では、優秀な受講生をインド子会社のプライム明電でインターンとして定期的に採用し、会社の中心的な人材となるよう育成する方針だ。

●免税での退職金額引き上げの法案を承認 内閣

内閣は12日、免税での退職金支払いの上限を現在の100万ルピーから200万ルピーに引き上げるための法案を承認した。承認されたのは2017年退職金支払い(改正)法案で、現在退職金支払いを規定する1972年退職金支払い法を改正する。中央政府公務員の退職金については、第7次中央給与委員会の勧告によって、2016年1月1日から上限が200万ルピーに引き上げらており、今回の法案は民間企業の従業員の退職金も公務員の基準に合わせることが目的。

●日本企業15社が投資へ―豊田合成など

安倍晋三首相による9月13日からのグジャラート州訪問に合わせ、日本企業15社が同州への投資に関する覚書(MoU)を締結するもようだ。

グジャラート州産業開発公社(GIDC)のバイス・プレジデント兼社長であるD・タラ氏は「首脳会談の期間中に17〜18の合意書への署名を予定しているが、そのうち15社が日本企業によるものだ」と説明。その上で「15社はすでにグジャラートへの投資を表明し、当社から用地を購入するための準備を進めている」と明かした

●ブラインド採用、人気じわり─人材各社

国内企業の間では、履歴書から名前や性別、年齢などの情報を除外して能力を評価する「ブラインド採用」が広がりつつある──。人材各社はこのような見方を示している。

ブラインド採用は、採用担当者が選考プロセスにおいて、信仰する宗教や性別などによる先入観にとらわれないようにすることを目的とした手法。バンガロールに拠点を置く人材サービス会社CIEL HRのアディティア・ミシュラCEOは「インドでは、大量の人材が 必要な場合や新卒レベルの採用時などを中心に、ゆっくりと普及しつつある」と指摘している。一方で、「中〜上級職は組織に及ぼす影響が大きく、企業風土への適合性が求められる。また、志望側も未来の上司との面談を望んでいる。こうしたレベルでのブラインド採用は現実的ではない」との認識を示している。

●製造業の人員削減率、2017年は40%の予測

インドの人事コンサルティング大手チームリース・サービシズによると、国内の製造部門の2017年の人員削減率は40%に達する見通しだ。試算は、取引先2,500社の内部評価を基にしている。2016年の削減率は30%だった。景気減速の懸念の中、製造各社はコスト削減に取り組んでおり、失職の懸念が最も大きいのは「初級レベル」の従業員だという。

●雇用悪化に歯止め、祭事で人材需要拡大

インドの雇用情勢の悪化は底打ちしたもようだ。米人材サービス大手マンパワーグループが作成した2017年第4四半期(2017年10〜12月)の「純雇用予測」は19%と、前四半期を5ポイント上回った。ただ、第4四半期の数値は、前年同期の32%を大幅に下回った。産業別に見ると、サービス部門が23%で最も高く、次いで交通・公共サービスが20%、鉱山・建設が19%、 教育が18%で続き、採用活動の活発化が見込まれている。マンパワーグループ・インディアのラオ社長は、改善の要因として「祭事期の人材需要」を挙げた。

●破産・倒産法に抵触の州法は無効 最高裁

最高裁は7日、破産・倒産法に反して企業経営者の利益を保護する州法の条項は無効であるとの判断を下した。 裁判は、中堅鉄鋼会社のイノヴェンティブ・インダストリーズが、ICICIバンクの申請による自身の破産手続きは無効であるとして訴えていたもの。

ボンベイ高裁が同社の請求を退けたため、最高裁に上告していた。

同社はマハラシュトラ州法である1958年マハラシュトラ州企業救済(特別規定)法を根拠に、債務の返済に一定の猶予が認められるべきだと主張した。最高裁のナリマン、カウル両判事はこれに対し、州法が中央政府の法律である破産・倒産法に基づく手続きを妨げる規定を有する場合、その規定は無効であると述べた。また、破産手続きが開始された会社の経営は暫定破産管財人に移り、元の経営陣はもはや経営陣としては認められないとして、破産・倒産法の規定を確認した。破産・倒産法と州法の食い違いに関する今回の判決は、破産・倒産法を用いて不良債権問題などの解決を図る中央政府には追い風となった。

●国民所得の21.7%、1%の富裕層が独占

インドでは、上位1%の富裕層の個人所得が、2013年度時点で国民所得全体の21.7%を占めたことが、フランスの経済学者トマ・ピケティ氏らの報告書で分かった。

所得税が導入された1922年以降で最高の水準だ。これまでの最高は第二次世界大戦前、1939/40年度の20.7%だった。その後、上位1%の富裕層が占める比率 は縮小を続け、1982/83年度は6.2%に低下していた。

●2016年の交通事故、1日平均413人が死亡

インドの道路交通・高速道路省は7日、2016年に発生した交通事故統計を発表した。 交通事故の発生件数は48万652件で、前年比で4.1%減少した。交通事故による死者数は前年比3.2%増の15万785人、負傷者は同1.1%減の49万4,624人だった。1日平均1,317 件の割合で事故が発生し、同413人が亡くなっている計算だ。

●雇用創出策提言のための委員会を設立(NITI委)

国家インド変革機構委員会(NITI委)は、政府に雇用創出策を提言するための委員会を設立した。同委員会には、特に労働集約的産業の輸出強化により、雇用創出に「大きな勢い」を与えるための行動計画を策定することが求められている。

●エア・インディア、飲酒検査違反で560人超処分

インドの民間航空管理局(DGCA)は、国営航空エア・インディアの操縦士と客室乗務員の合わせて560人以上が、規定のアルコール検査を受けるのを怠ったとして職務停止を命じる方針だ。 処分対象は操縦士132人と乗務員434人。規定では業務開始の12時間前以降はアルコール類の摂取が禁じられている。操縦士と乗務員は、搭乗前と搭乗後に義務付けられている呼気検査を受けるのを繰り返し怠ったという。

●消費者間ネット売買、2022年まで年70%で成長

インドで工芸品などを売買する消費者間(C to C) 取引のオンラインサイトが拡大し始めている。市場規模は90億米ドル(約9,845億円)で、2022年までの年平均成長率は60〜70%に達する見込み。

●ジェトロがアーメダバードに事務所開設  高まるグジャラート州への関心

グジャラート州は、自動車をはじめとする新たな産業集積地として、また日本の新幹線 方式が採用されるムンバイ−アーメダバード高速鉄道のターミナル駅として日本産業界の注目を集めている。

スズキ、ホンダの存在は日本企業の進出を促しており、この背景からジェトロはアーメ ダバード事務所および「ビジネス・サポートセンター(BSC)」を新設する。

 

以 上