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作成年月日:2018年10月1日

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インド情報 2018年9月

●インド刑法の姦通罪に違憲判決、最高裁

最高裁は27日、インド刑法第497条に規定されている姦通罪は憲法に違反するとの判決を下した。インド刑法第497条は姦通罪の条項で、他人の妻と、その夫の同意なしに性交渉を行った男に5年以下の罰則を規定している。最高裁5判事法廷は、不貞は夫婦間の問題であり、それに刑事罰を課すのは行き過ぎであるとした。また、夫婦間の問題はプライバシーの最たるものであり、国家が介入するのは基本的権利の侵害であるとした。

●世界大学ランク、国内首位はインド科学大

英教育誌タイムズ・ハイヤー・エデュケーション(THE)が26日発表した2019年の「世界大学ランキング」で、インドからは国立のインド科学大学(IISc)バンガロール(南部カルナタカ州)が251〜300位のグループに入った。ライブミント(電子版)が同日伝えた。他には、インド工科大学(IIT)インドール(中部マディヤプラデシュ州)が351〜400位。IITボンベイ(西部マハラシュトラ州)とIITルールキー(北部ウッタラカンド州)が401〜500位、IITデリー(首都ニューデリー)が501〜600位に入った。インドの高等教育機関で「世界大学ランキング」入りしたのは前年から5校増えて49校だった。全体では、3年連続で英国のオックスフォード大学がトップで、英国ケンブリッジ大学、米国スタンフォード大学が続いた。アジアでは、中国の清華大学が昨年1位のシンガポール国立大学(NUS)と順位を入れ替えて初めて首位に立った。

●政府、CSR規則を改正、支出基準など変更

企業省は19日付の通達で、2013年会社法の企業の社会的責任(CSR)に関する条項の施行規則である2014年会社(CSR)規則の改正を発表した。主な改正にはCSR活動支出の基準の変更がある。従来、CSR活動への支出額は「過去3年間の平均年間純利益の2%」とされていたが、改正により前年度の純利益のみが基準になる。また、従来はCSR活動の対象は会社法付表に定められた活動に限定されていたが、それらの活動と同じ領域、テーマの活動も認められるようになった。

●雇用者数、約76万人増、7月、過去11カ月間の最多

インド政府の統計・計画実行省は。国内の雇用者数が2018年7月には75万7,122人ほど増加したと発表した。従業員年金基金機構(EPFO)が集計した従業員年金基金(EPF)への新規加入者数と、同基金からの脱退者数に基づく数字。2018年7月の雇用増は1カ月前(2018年6月)の66万2,117人を上回り、2017年9月以降の11カ月間における最多記録を4カ月連続で更新した。

●非正規労働者の月収、半数が5千ルピー以下

インドで非正規労働者の6割近くの月収が5,000ルピー(約7,800円)を下回っていることが分かった。短期契約や季節労働者といった非正規労働者の59%が、月収が5,000ルピー未満にとどまっている。一方、正規労働者でも全体の57%が月収1万ルピーを下回る。第7次中央給与委員会は、月当たりの最低賃金を1万8,000ルピーに定めている。

●スト継続、チェンナイの車工場で

インド南部チェンナイの自動車工場で同時多発的に起きているストライキが、収束の気配を見せていない。9月26日も継続中で、一部の工場では裁判所がスト参加者に工場外への立ち退きを勧告する事態に発展している。チェンナイ近郊では9月に入って以降、ヤマハ発動機、地場二輪車大手ロイヤル・エンフィールド、現代自動車のサプライヤーであるミョウン・シン・インディア・オートモーティブでストが発生した。

●1.8 兆ルピーの不良債権回収を、財務相、国営銀に対し

インド政府の財務相は 国営商業銀行(PSB)の全最高経営責任者に対し2018年度には PSB全体で1兆8千億ルピーの不良債権を回収するよう指示した。2017年度の回収実績である7,456億2千万ルピーと比べて2.4倍の目標。

●最高裁、アーダールに合憲判決、銀行口座、電話番号との紐付けは禁止

最高裁は、生体認証付き個人識別番号(アーダール)制度は社会の主流から取り残された人々にも自己識別という恩恵を与える公共の利益があり、合憲であるとの判決を下した。ただし、銀行口座や携帯電話番号とアーダールとの紐付けの義務付けは禁止した。

●技能研修・キャリア支援の英企業と提携、タタ・コンサルタンシー

印情報技術(IT)プロバイダーの最大手で、SENSEX株価指数構成企業のタタ・コンサルタンシー・ サービシズ(TCS)は技能研修やキャリア支援を手掛ける英トレーニング・ルームと提携したと発表した。トレーニング・ルームは技能研修コースを受講する国内外の学生や、人材採用や社内研修のソリューションを求める企業向けのプラットフォームとして、TCSが開発した「iONデジタ ル・ラーニング・ハブ」を採用。「iONデジタル・ラーニング・ハブ」は受講生がいつでもどこでも、 あらゆるデバイスを通じて、研修用コンテンツにアクセスできる環境を整える予定だ。

●技能研修でジャルカンド州政府と提携 ヤマハ

ヤマハ発動機の印現地法人であるインディア・ヤマハ・モーター(IYM)は 同社の工場で技能研修を実施するため、ジャルカンド州政府の高等・技術教育および技能開発局、ジャルカンド技能開発ミッション・ソサエティと覚書(MOU)を締結した。ジャルカンド州出身の若者を対象として、2年間の実地訓練をスラジプル(ウッタルプラデシュ州)とチェンナイの両工場で実施し、熟練労働者の不足に対応する狙い。

●取締役KYC、200万人が未登録、企業省、期限延長せず

政府企業省がすべてのインド企業の取締役に義務付けた身分確認(KYC)登録は期限とされた9月15日を過ぎたものの、なお多数が未登録のままだ。政府は未登録取締役の取締役認識番号(DIN)を停止するとしている。企業省は当初8月31日を登録期限としていたが、15日間延長して9月15日を期限とした。企業省は再度の延長は行わないとしている。

●350 万人の雇用喪失 ?旧高額紙幣の使用停止で

印民間シンクタンク、インド経済調査センター(CMIE)は 印政府が2016年11月9日に500 ルピーと1千ルピーの旧高額紙幣を使用停止にする措置を発動し、経済活動が冷え込んだ結果、350万人の雇用が失われたとの推計結果を明らかにした。

●インド自動車業界、EV技術者不足が課題に

インドの電気自動車(EV)業界が、有能な技術者の不足に直面している。地場の人事コンサルティング大手チームリース・サービシズによると、現在の技術者需要は電気、電子、機械分野を中心に約5,000人に達しているが、雇用されている技術者は約1,000人にとどまっている。同需要は向こう2年間で1万5,000人に増える見通しだ。インドではガドカリ道路交通・高速道路相が5年後に EVの普及率を15%以上とする新たな目標を打ち出すなど、EVの開発を全面的に推進する中、メーカー各社にとっては有能な人材の確保が大きな課題となっている。

●薬局協会が28日スト計画、ネット販売に抗議

全インド薬剤師薬局協会(AIOCD)は、医薬品のオンライン販売に抗議するため、28日にストライキを実施する計画だ。インドでは、ネットメッズ・マーケットプレース(ネ ットメッズ)や91ストリーツ・メディア・テクノロジーズ(ファームイージー)といった各社がインターネット上で医薬品を販売している。事業者は当局の認可を得た上で、処方箋がある患者にのみ販売が可能だ。医薬品の小売市場に占める現在のシェアは推計で0.5%未満と小さいが、人気は上昇している。AIOCDは、オンライン販売が加盟する薬局や薬剤師の売り上げを下押しするだけでなく、購入者に健康被害をもたらす恐れがあると指摘している。

●退職後に備え貯金している人、インドは33%

英金融大手HSBCの調査で、インドで退職後に備えて貯金をしている人は33%にとどまることが分かった。PTI通信が伝えた。HSBCは、16カ国で労働年齢に該当する1万6,000人を対象に調査を実施した。対象国はインドのほか、英国、米国、中国、マレーシア、シンガポール、アルゼンチン、アラブ首長国連邦(UAE)など。調査では、全体で51%の回答者が老後の介護に関して不安を感じていると答えたが、老人ホームなどの費用を貯金している人は19%にとどまった。HSBCはこうした結果について、退職後に必要な資金への知識不足が影響していると指摘している。

●インドの雇用、過去1年間で33%増加

インドの求人情報サイト「タイムズジョブズ」によると、8月の企業による新規雇用が前月比で4%、前年同月比で33%それぞれ増加したことが分かった。今後も安定した雇用増加が見込まれるという。

●同性愛行為を合法化、インド最高裁

インド最高裁は6日、同性愛行為に罰則を設けている刑法の条文が性的少数者(LGB T)への差別の原因となっているとして、同意に基づく 成人の同性同士の性行為は合法であり罰せられないとの判断を示した。LGBTの地位向上を求める活動家らが条文の見直しを求めていた。

●農民ら数千人、首都で現政権に抗議活動

インドの首都ニューデリーで9月5日、農業従事者と労働者数千人がモディ政権に対する抗議活動を展開した。参加者は、一次産品(コモディティー)価格の急落と賃金の低迷、燃料価格の記録的な高騰に不満を表明。現政権の施策は国民本位ではないと訴えている。デモの影響により、都心の各所で交通にも影響が出たもようだ。インドでは来年に総選挙と複数の主要な州で議会選挙が予定されている。野党は政権への圧力を強めており、インド共産党マルクス主義派(CPI―M)は5日のデモについて、「労働者の闘争の新たな段階」と指摘。

●乳製品の7割、食品安全基準局の規定に違反

インド動物福祉委員会は5日、国内で販売されている牛乳や乳製品の68.7%が、インド食品安全基準局(FSSAI)が定める不純物混入に関する安全基準を満たしていないと明らかにした。関係者は、インドでは約9割の牛乳・乳製品に1種類以上の不純物が混入していると指摘。容器の洗浄時に使用される洗剤が残留する場合があるほか、濃度を高めたり保存期間を長期化したりするため、尿素やでんぷん、ホルマリンなどが意図的に加えられているケースもあるとの懸念を示した。

●綿布職人の賃金、政府が36%引き上げを承認

インドの綿布産業の振興を図る綿布・農村産業委員会は、職人に支払う賃金の36%の引き上げ案が政府に承認されたと発表した。綿布の生産はインドの伝統産業で、現在も職人が作り手を担っている。1巻き当たりの賃金は従来の5.5ルピー(約8.6円)から7.5ルピーに上昇する。職人には市場開発支援制度に基づく政府の補助金も支払われる。

●失業率、8月は6.31%に悪化

インドのボンベイ証券取引所(BSE)と独立系シンクタンクのインド経済監視センター(CMIE)によると、8月の失業率は6.31%だった。前月の5.56%から0.75ポイント、前年同月の3.83%から2.48ポイント悪化した。


以 上


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