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作成年月日:2018年12月1日

海外情報プラス

インド情報 2018年11月

●クラウド、2022年までに100万人の雇用創出、技術者不足の見込み

企業における クラウド・コンピューティングの拡大で、インドでは2022年までに約100 万人の雇用が創出されるとしている。インドのクラウド・コンピューティングへの支出は現在の22億米ドルから年平均30%で拡大し、2020年には40億米ドルになるとみられ、ほとんどすべてのIT投資はある意味でクラウドへの投資になるという。
(教育テクノロジー・プラットフォームのグレート・ラーニングの報告書)

●外国居住インド人、国外資産の申告義務なし、所得税上訴審判所

所得税争議の上訴機関である所得税上訴審判所(ITAT)は最近の裁定で、外国居住インド人(NRI)はインド国外で所有する銀行口座や資産の詳細をインドの税務当局に申告する必要はないとの判断を示した。

●インド企業のCSR活動費、昨年度は11%増

インドの調査会社プライム・データベースによると、インド企業の2017年度の企業の社会的責任(CSR)活動に対する支出額は前年比11%増の1,003億ルピー(約1,625億円)だった。企業別で支出額が多かったのは、複合企業(コングロマリット)リライアンス・インダストリーズ(RIL)、 インド石油ガス公社(ONGC)、ITサービス大手タタ・コンサルタンシー・サービシズ(TCS)、HDFC銀行、インド石油公社(IOC)など。これら企業を含む上位10 社が全体の36%を占めた。

●携帯利用は2024年に14.2億件、エリクソン予測

エリクソンはインドの携帯電話利用件数が 2018 年7〜9月 時点の 11 億 7,500 万件 から 2024 年に 14 億 2,000 万件 に増えると予測した。 スマートフォンの利用件数は 2018〜2024 年に年率 10%増加し、現行の5億 6,000 万件から 10 億件になると予測。

●港湾労働者、1月に2日間の全国スト実施へ

インドの港湾労働者が、来年1月8、9日に全国的ストライキを実施する計画。冬季国会で主要港の権限に関する法案の審議が行われることに反対姿勢を示すことが目的。

●雇用者数、75万人増、9月、過去13カ月間の最多

インド政府の統計・計画実行省(MOSPI)は、国内の雇用者数が2018年9月には75万 3,536人ほど増加したと発表した。2017年9月〜2018年9月を合わせた雇用者の増加幅は 552万3,228人。年齢層別に見ると、18歳未満が9万6,914人、18〜21歳が247万4,227人、22〜25歳が168万1,565人、26〜28歳が37万1,491人、29〜35歳が45万9,922人、36歳以上が43万9,109人となっていた。

●IT技術者、ビザ規制で続々カナダへ

移民に厳しいトランプ米 政権が専門職向け査証(ビザ)の締め付けを強めたことで、有能なインド人IT技術者らの隣国カナダ移住が相次いでいる。「知能の流出で米国は大損だ」と皮肉る技術者。世界のIT産業をけん引してきたシリコンバレーには危機感が募る。

●アーユルベーダ市場、44億ドルに拡大予測

インドの伝統医学アーユルベーダ関連の国内市場は、2018年末までに44億米ドル(約 4,980 億円)に拡大する見通し。関連業界の2025年までの年平均成長率は16%。市場については、処方薬やパーソナルケア用品といった「製品」が75%を占め、治療などの「サービス」は25%にすぎないことが明らかとなった。市場のけん引役は、高齢者と健康意識の高い若者という。

●国鉄インフラ事業、6割が当初予算を超過

インドの国鉄関連インフラ事業の6割が当初の事業費を上回る見通しであることが分かった。当初予算に比べて2.5倍に膨らんでいるという。国鉄 関連のインフラ事業358件のうち、6割に当たる216件が当初事業費を超過。当初予算1兆6,534億ルピー(約2兆6,493 億円)に対し、これまでに4兆1,216億ルピーに膨れ上がっており、超過額は2兆4,600億ルピーに上った。事業費拡大の原因は、当初の見積もりが低すぎたことや環境対策費用・土地収用費の増大のほか、工事遅延やインフレの進行など。

●ムンバイテロ犯に懸賞金、米国務長官が発表

ポンペオ米国務長官は2008年のインド西部ムンバイ同時テロの実行や計画に関わった人物の逮捕や有罪につながる情報に500万ドル(約5億6,500万円)の懸賞金を出すと発表した。ポンペオ氏は声明で、隣国パキスタンを含む各国に、関与が指摘されるイスラム過激派「ラシュカレトイバ」に対する国連安全保障理事会の制裁を履行するよう求めた。

●今年度の印成長率7.5%に、OECD、来年度は7.3%へ

経済協力開発機構(OECD)は2018度のインド実質国内総生産(GDP)成長率を前年比7.5%と予測した。9月時点の見通しの7.6%から0.1%ポイントの下方修正。原油価格の高騰やルピー安の進行がインフレの加速を招き、消費者の実質的な購買力を削ぐ上、インド準備銀行(中央銀行、RBI)による利上げを受けて、資金調達コストが上昇し、燃料向け補助金の負担が増した財政の出動余力も縮小すると見ているため。

●インドの汚職は減少の認識、英印ビジネス評議会

英印ビジネス評議会の報告書は、インドの汚職は2015年当時と比べて半減し、インドにおけるビジネスの主要な障害ではなくなりつつあるとの認識を示した。2015年の51%、2016年の34%から、2017年は25%と年々減少している。報告書は汚職減少の原因として、生体認証付き個人識別番号(アーダール)の普及、政府への書類提出のオンライン化、電子署名の受け入れ、税務申告のオンライン化により、汚職が生じやすい対面での交渉機会の減少を挙げた。

●日用消費財市場の成長率、7〜9月は17%

米調査会社ニールセンによると、2018年7〜9月にイ ンドの日用消費財(FMCG)市場は、金額ベースで16.5%成長した。個人消費の拡大や農村部の収入増が伸びにつながっ た。農村部の成長率は20%に達し、都市部の14.5%を上回った。

●雇用増加率、本年度は4.1%に加速見通し

インド国内の2018年度の雇用伸び率が4.1%となり、前年度の3.3%を上回る見通し。雇用の伸びをけん引するのは、IT、小売り、保健医療、教育、インフラといった部門で、IT部門の伸び率は8〜10%と見込まれている。クラウドやサイバーセキュリティ、人工知能(AI)などの新技術導入が進んでいることが要因。

●環境当局、首都での夜間建設作業を禁止

インドの環境汚染防止規制局(EPCA)は、首都ニューデリーで夜間の建設作業を禁止する通達を出した。午後6時から午前6時まで建設作業が禁止される。

●長期間の内縁関係、婚姻と推定、最高裁

最高裁は長期間の内縁関係を婚姻とみなす推定を支持し、内縁の妻は内縁の夫に扶養を請求できるとした。裁判は女性と10年間にわたって内縁関係にあり、2 人の子供をもうけた男性に、女性に対する扶養義務が生じるとした2009年6月のカルナタカ高裁の判決に対する上告審。最高裁は「女性と長期間にわたって同棲している男性には、たとえ有効な婚姻に必要な法的手続きを経ていない場合でも、男性が女性を見放した場合には女性の扶養の義務が生じる」とした。

●対外商業借入、規制を緩和、準備銀

インド準備銀行(中央銀行、RBI)は印企業による対外商業借入(ECB)について、規制の一部を緩和すると通達した。インフレの加速や財政赤字の拡大に対する懸念の高まりを背景として、ルピー建ての長期金利が急速に上昇したところから、海外の低利資金に対するアクセスを容易にするため。外国資本の流入を促進するのも狙い。

●今後10年で1億人弱の雇用必要、PwC予想

大手会計事務所プライスウォーターハウスクーパース(PwC)は、インドでは向こう10年間に9,940万人分の雇用を創出する必要があるとの見通しを示した。PwCは、インドの労働人口が向こう10年間で1億人増加すると予測している。

●高額紙幣廃止に批判、実施2年で効果に疑問

インドのモディ政権が2016年11月に突然打ち出した高額紙幣の廃止を巡り、実際には 効果がなかったとの批判が起きている。脱税や偽札の対策が目的だったが、インド準備銀行は8月、廃止紙幣の99.3%は合法なものとして。

●「世界最大の像」完成、巨額の建設費に批判も

インド西部グジャラート州で、高さ182メートルに達する巨大な独立時の政治指導者像が完成し、31日にモディ首相らが出席して記念式典が行われた。インド政府は「世界で最も高い像」と強調するが、巨額の建設費に野党などからは「無駄遣い」との批判も出ている。像のモデルとなったのはサルダル・パテル(1875〜1950年)で、マハトマ・ガンジーなどとともに英国からの独立運動で活躍した。

●米国、インド製品の関税免除を撤回 約 50 品目が関税の対象に

米国はこれまで輸入関税免除措置「一般特恵関税制度(GSP)」の対象として輸入関税を免除されていた製品のうち、約90品目に同制度の適用を停止した。これにより、インド製品は約50品目が新たに関税の対象になった。

●デジタル広告が急成長、動画がけん引、2023年にテレビ抜く

インターネットに表示されるデジタル広告がインドで急成長している。掲載メディアが広告主から得る収入は年率3割の幅で増え続け、現在首位のテレビCMを2023 年に抜く見通しだ。インドでは通信インフ ラの整備と中国メーカーによる低価格スマートフォンの発売を背景に、携帯端末でオンライン動画を視聴する層が広がっている。デジタル広告市場では、今後、従来の検索連動広告・ディスプレー広告(バナー広告)から動画広告に需要が移ることが予想される。

●動画視聴者、2023年に5.5億人

動画広告が有望視される理由は、オンライン動画を視聴する人や視聴時間が増えているためだ。KPMGは、視聴者数が2017/18年度の2億2,500万人から、2022/23年度には5億5,000万人に増えると予測する。視聴時間は2016年が週当たり63.0分、2017年が同 76.2分と2割以上長くなっている。視聴時間を世代別に見ると、15〜19 歳が75.0分、20〜24歳が77.4分、25〜34歳が74.4分、35〜44歳が79.8分、44〜55歳が76.2分となり、若者より中高年の視聴時間が長い傾向が浮かび上がる。また、地域と社会階級別に見ると、小都市に暮らす低所得層の視聴時間が最長であることが分かった。動画の内容はコメディーが人気だ。2017年の人気動画の内訳は、コメディーが32%、視聴者が制作したコンテンツが26%、ノーカット映画、音楽動画、娯楽・有名人の話題がそれぞれ14%だった。

●失業率、10月は6.89%に悪化

インドのボンベイ証券取引所(BSE)と独立系シンクタンクのインド経済監視センター(CMIE)によると、10月の失業率は6.89%だった。前月の6.61%から0.28ポイント、前年同月の5.39%から1.50ポイント悪化した。 都市部が7.25%、地方が6.70%。前月はそれぞれ7.58%、6.11%だった。

●最高裁、老朽車の首都圏での走行を禁止

インドの最高裁判所は大気汚染対策の一環として、車齢が15年を超えるガソリン車と、同10年超のディーゼル車のデリー首都圏(NCR)での走行を禁じた。運輸当局に対し、違反車を発見した場合は押収するよう指示した。老朽した車両の走行禁止は、2015年と2016 年に国家環境裁判所(NGT)も命じたが、現場での対応は進んでいない。

以 上


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