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作成年月日:2020年1月21日

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インド情報 2019年12月

 

●インド国民会議派・地元政党連合が勝利、ジャルカンド州議会選挙

ジャルカンド州議会選挙は23日、開票が行われ、インド国民会議派(INC)と地元政党ジャルカンド解放戦線(JMM)の連合が81議席中46議席を獲得し勝利した。選挙前与党のインド人民党は25議席に留まり、州政権からの転落が決まった。選挙前の世論調査では両者が拮抗するとの予想が出たが、予想外に差が付いた結果となった。INC-JMM連合の獲得議席の内訳はJMMが30議席、INCが16議席。JMMのヘマント・ソーレン総裁が第11 代同州首相に就任するとみられている。BJPは同州組織内での内紛により立候補者の選定が難航したことや、全ジャルカンド学生組合(AJSU)との提携が失敗したことなどで議席数が伸びなかった。BJPは2000年の州設立以来継続していた州議会での第一党の座を初めて失った。(23 日付ザ・ヒンドゥー紙=電子版などから)

《ジャルカンド州議会選挙》全81議席、インド国民会議派(INC)+ジャルカンド解放戦線(JMM)46、インド人民党(BJP)25、その他 10

 

●国籍法巡り抗議続く、2回目の週末

インド各地で22日、イスラム教徒以外の不法移民に国籍を与えることになる国籍法改正に抗議するデモが続いた。11日の議会通過から2回目の日曜日となり、東部コルカタではイスラム教徒の団体が開いた抗議集会に多くの人が集まった。改正法は、インド周辺にありイスラム教徒が多数派のバングラデシュ、パキスタン、アフガニスタンからの移民のうち、イスラム教を除く六つの宗教の信徒に、宗教的迫害を理由とする場合はインド国籍を与える内容。コルカタのある西ベンガル州はバングラデシュと国境を接し、イスラム教徒の間に差別との批判が高まっているもようだ。差別との批判や移民増加への懸念からイスラム教徒だけでなく多数派ヒンズー教徒も参加するデモが全国に拡大。モディ首相は22日、首都ニューデリーでの演説で差別的意図を改めて否定した。

 

●2022年までに全村落にブロードバンド接続、国家ブロードバンド計画

政府は17日、国家ブロードバンド・ミッションを発表した。2022年までにインド全村落のブロードバンド・アクセスを実現するもので、同計画の投資総額は7兆円に上る。プラサード通信・情報技術相は「国家ブロードバンド・ミッションは全国、特に農村や遠隔地における全面的かつ公平なブロードバンド・アクセスを促進するものだ」と話した。同計画では、政府は全国に光ファイバー300万キロの敷設や電波の設置密度を2024年までに現在の人口1千人当たり0.42から1に高める。

 

●政府、EVの経済性に期待、充電設備1万カ所の設置で後押し

自動車販売が低迷した今年、インド政府は複数の刺激策を通じて市場の回復に努めた。一方で、主要政策に掲げる電気自動車(EV)の促進にも取り組んできた。EVの調達・配備と充電設備の設置を手掛ける公営企業エナジー・エフィシェンシー・サービシズ(EESL)のサウラブ・クマール社長は、「ランニングコストが安いEVは経済性に優れ、今後も需要は伸びる」との考え。数百カ所にとどまる同社の充電設備の数を3年以内に1万カ所に増やし、EV利用を全国に広げる方針を示した。

 

●生保業界、FDI規制の緩和を政府に提案

インドの生命保険業界が、政府に対して一段の市場開放を求めている。インド保険規制開発庁(IRDAI)に対しては、自動認可ルートで100%の海外直接投資(FDI)を認めるべきと提案した。政府は本年度予算案の発表に伴い、保険を含めた複数の分野でFDI規制の緩和を検討する方針を示していた。保険事業の自動認可ルートでの外資の出資上限は現状49%。IRDAIによると、業界側は上限が100%に引き上げられた場合、海外からの資金流入額は4,000億〜6,000億ルピー(約6,160億〜9,240億円)に達するとみている。

 

●ジェットエアの破産手続き、再入札実施へ

資金難で4月に運航を停止したインドの民間航空大手ジェット・エアウェイズの破産手続きは、再入札が実施される可能性が濃厚だ。ジェットの破産手続きは、16日に当初の期限である180日目を迎えた。以前の入札に参加したのは南米を拠点とする複合企業(コングロマリット)シナジー・グループのみで、同社から提出された再建計画は草案の段階である上、国内のほか、英国のロンドンやオランダのアムステルダムなど、海外の空港での発着枠の割り当てなどが条件に盛り込まれていた。

 

●航空業界の収益化なるか、格安路線に限界、強気姿勢に陰り

インドの航空業界は厳しい状況が続いている。昨年度(2018年4月〜2019年3月)は大手6社中5社が営業赤字を計上。4月に営業を停止したフルサービスキャリア(FSC)のジェット・エアウェイズや経営難の国営エア・インディアは立て直しのめどが立たず、好調だった格安航空会社(LCC)で最大手のインディゴも赤字に転じるなど、勢いに陰りが見え始めた。格安航空券によるシェア拡大を重視し過ぎてきた各社が、今後どう利益を捻出していくかに注目が集まる。

 

●たばこの密輸量、10年超で2倍に拡大

インドに密輸され、違法に取引されたたばこが2018年は265億本と、2005年の125億本の2倍以上に拡大していたことが、インドたばこ協会(TII)などの資料で分かった。たばこ産業全体の25%に相当する計算だ。

 

●一部企業、4月から電子送り状の発行義務化

インドで事業を展開する年間売上高10億ルピー(約15億4,000万円)以上の企業は、来年4月から「eインボイス(電子送り状)」の発行を義務付けられる。売上高が50億ルピー以上の場合はQRコードの発行も必要だ。財務省の間接税・関税中央委員会(CBIC)が通達を出した。

 

●車部品業界が投資15%縮小、低迷受け、生産キャパ拡大を延期

インドの自動車部品業界(バッテリーとタイヤ除く、以下同)の今後3年間の設備投資額は、直近の過去3年間に比べ15%縮小する見通しだ。新車市場の長期的な低迷を受け、部品各社は本年度(2019年4月 〜2020年3月)に計20億米ドル(約2,172億円)分の設備投資計画を延期。インド自動車部品製造協会(ACMA)によると業界の設備稼働率は50%まで低下しており、各社は生産能力の拡大計画を先延ばしにせざるを得ない状況だ。

 

●インフレ率が5%超え、約2年ぶり、タマネギ高騰影響

インド統計・計画実施省が12日に発表した2019年11月の消費者物価指数は148.6で、前年同月から5.54%上昇した。タマネギ価格の高騰を受け、野菜を中心に食品の指数が上昇し、インフレ率は前月の4.62%(確定値)から加速。約2年ぶりに5%を超えた。

 

●個人情報保護法、同意なく個人の情報使用も

インド政府が制定を進める個人情報保護法の下で、本人の同意なく個人情報が使用される可能性があるようだ。政府が同意なしでの使用を想定するのは、違法行為の防止・摘発といった「合理的な目的」(政府筋)がある場合。匿名性が担保される場合は、行政サービスの改善に向けた調査など、違法行為との関連性がなくても使用が可能となるようだ。

 

●下半期の雇用創出、増加率は7%止まり

インドの2019/20年度下半期(2019年10月〜2020年3月)の雇用創出数の増加率は7.1%にとどまる見通しだ。国内総生産(GDP)成長率の低下が一部の雇用に影響する可能性はあるものの、雇用創出数は全般的に増加傾向にあるという。

 

●マルチ・スズキの乗用車生産、10カ月ぶり増加

インドの自動車最大手マルチ・スズキは6日、11月の乗用車の生産台数が前年同月比 3.7%増の13万9,084台だったと発表した。10カ月ぶりに前年同月の実績を上回った。セグメント別では、ミニが20.2%減の2万4,052台、コンパクトが18.8%増の7万8,133台、中型が25.3%増の1,830台、ユーティリティー・ビークル(UV)が18.0%増の2万7,187台、バンが42.8%減の7,882台だった。

 

●インドネシアへの水牛輸出拡大、業界が要望

インドの水牛肉輸出業界は、政府に対してインドネシアと輸出拡大に向けて交渉するよう要請している。最大の仕向け先であるベトナムへの輸出減を補う目的。インドネシアへの現在の水牛輸出量は約8万トン。全インド食肉・家畜輸出業者協会のファウザン・アラビ副会長は、輸出量を4倍近くの30万トンに拡大できるよう政府間での交渉を要請していると明らかにした。

 

●自主退職制度、9 万人以上が応募 BSNL、MTNL

国営通信会社バーラト・サンチャル・ニガム(BSNL)およびマハナガル・テレフォン・ニガム(MTNL)が実施する自主退職制度(VRS)への申請受付が3日に終了し、申請者数は両社合計で9万人を超え。VRSは他組織への出向者を含む正規雇用(正社員)50歳以上の全従業員が対象。VRSによる退職者には35日分の給与額に勤続年数を乗じたものに、25日分の給与額を定年までの年数を乗じたものを加えた退職金が支給される。

 

●医薬品管理局、ネット販売の取り締まりを指示

インド医薬品管理局(DCGI)が州・連邦直轄地の医薬品規制当局に対し、事業免許を持たない業者による医薬品のインターネット販売を容認せず、違反があった場合はすぐに対応するよう指示していたことが分かった。保健省の幹部によると、DCGIの通達はデリー高等裁判所の昨年12月の判断への対応。同高裁は皮膚科医が起こした訴訟で、医薬品のネット販売を国内全域で禁じるよう指示していた。インドでは、ネットメッズ・マーケットプレースや1mgテクノロジーズといった約50社が、医薬品をネット販売している。

 

●電子たばこ禁止法案、上院を通過

インドの議会上院は2日、電子たばこの生産や販売を全面的に禁止する法案を可決した。法案は電子たばこの生産や販売、輸出入だけでなく、保管や宣伝(広告)も禁止する内容で、下院を既に通過している。違反者には、最長1年間の禁錮刑か最大10万ルピー(約15万円)の罰金刑、または、その両方が 科される。

 

●家電市場、2205年に2倍に拡大、1.5兆ルピー規模へ=協会が予測

インドの家電市場は、2018年度の7,640億ルピー(約1兆1,680億円)から、2024年度に1兆4,860億ルピーへと拡大し、2倍の規模に達する見通しだ。主要家電の世帯普及率がエアコンで5%強、洗濯機が12%などとまだまだ低いことから伸びしろは大きく、農村部がけん引役となる見込み。一方で、価格などの面で競争が激化すると予測される。


以 上

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