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ベトナム

2017年10月10日

海外情報プラス

 

2017年9月度、AABCベトナム経済情報

株式会社会川アジアビジネス研究所

中小企業(SMEs)への優遇
(2017年9月5日、KMCニュースより)

2017年6月12日付の法令・第04/2017/QH14号によると、中小企業(SMEs)の定義は年に平均200人以下で社会保険に加入する労働者がいて、次の2つの条件のいずれかを満たすものとなる:

- 総資本が100,000,000,000ドン(約4,400,000ドル)未満

- 直年の総売上は300,000,000,000ドン(約13,200,000ドル)未満

 

その優遇策は以下のものが含まれる:

- 中小企業は一定期間に通常の税率より少ない法人税(CIT)を受けることができる。法令では優遇される税率や期間を具体的には言及していないが、以前、5月の法令のドラフトでは最大5年間通常税率より5%少ない税率を適用するという提案があった。従って、他の案内文書で具体的な税率や期間が規定される。

- ベトナムで製造・販売する最低80%の中小企業は減免税されることになる。

- 中小企業は省人民委員会が設立した保証基金によって信用保証を得ることが出来る。

- 工業団地もしくはハイテクパークにおける国内投資の中小企業は省人民委員会から工場の賃貸料軽減の支援を受けられる。

- 省庁や省人民委員会は技術研究開発・技術移転・トレーニング・コンサルティング・知的財産保護・または一般的な作業場設置や技術施設設立において、中小企業を支援・協力する。

- 中小企業は人材開発や法務コンサルティングの支援を受けられる。

- スタートアップ或いはバリューチェーン(価直連鎖)(注)に参加する中小企業は、さらに優遇や支援を受けることが出来る。

 

注)バリューチェーンとは、原材料の調達から製品・サービスが顧客に届くまでの企業活動を、一連の価値(Value)の連鎖(Chain)としてとらえる考え方です。 競争戦略の第一人者であるマイケル・E・ポーターが提唱した理論で、昨今、企業戦略の策定には欠かせないフレームワークとなっています。

 

個人所得税
(2017年9月5日、KMCニュースより)

2017年6月12日付け、税務総局は、書簡・第2547/TCT-TNCN号と書簡・第2548/TCT-TNCN号を公布し、個人所得税(PIT)について下記の通り通達した:

企業は、事業登記していない個人事業者を雇う場合、そのPITは給与・報酬と同じように課税所得として、10%を源泉徴収することになる。税務局は、この場合、その個人に個別の領収書を発行しない。

2017年6月25日付けで税務総局は書簡・第2548/TCT-TNCN号を公布し、PITを下記の通り案内した:

企業はコンテストや抽選を開催せずに所有権・使用権の登記が必要ない資産であるギフトを顧客に上げるためにプロモーション・プログラムを行う場合、そのプロモーションギフトはPITの課税対象にならない。

 

健康保険に関する新決定
(2017年9月15日、Thuvienphapluatニュースより)

2017年7月1日から効力を発する2017年4月14日付け医療保険カード・社会保険手帳管理、労働災害・職業病保険、社会・健康・失業保険徴収についての決定・第595/QD-BHXH号のいくつかの留意点は以下の通りである:

無給休暇・病気休暇を通知する場合、健康保険カードを返却する以前のような処理はせず、書簡・第2533号による保険加入取消手続き(効力を失った健康保険カードを返却しない)を適用することとなる。無給休暇の労働者は、健康保険カードを使用する希望があれば、家族健康保険カードを購入することもできる。1ヶ月に14日以上、もしくは長期の病気休暇後に仕事に戻る場合、健康保険カードを続けて使用する為には、企業は保険新加入としての手続きを行わなければならない。 注意点:休暇の当月に健康保険料を徴収されない為には、当月の1日より前に通知しなければならない。企業が遅れて届けた場合は、労働者が医療保険カードを依然として所持することになり診察費用発生に影響を与える。

30日以上社会保険を滞納した企業に対しては、社会保険機関は企業が保険料を十分に納付する時まで健康保険カードの効力を停止させる(労働者が健康保険カードを所持していても使用することは出来ない)。

 

税務総局が外資系企業の移転価格税法違反の検査を強化
(2017年9月21日、Dantriニュースより)

税務総局は他社と連結取引がある企業に対する税務管理に関して通達を発表した。それによると、同局は多くの損失を計上しながら事業を拡大している外資系企業などに対する管理・検査を強化するよう要請した。

投資優遇期間終了後に突然損失を計上する企業、または低税率国にある関連会社と大規模または頻繁な取引を行う企業もある。

同局は電子部品組み立て・繊維・衣料・靴・金属製品などの主な業種の不合理的な損失を計上する他社と連結取引がある企業に対する検査を強化するよう求めた。さらに地方の税務局に対し、管轄地域企業に関する情報を更新して管理のためのデータベースを作成するよう要請した。

外資系企業の価格移転を防ぐため、財務省は先に企業が資本金に比べ多額の資金を借り入れることを抑える規制を提案している。具体的には、製造業者は所有者の資本金の5倍(5:1)を超えるローンに支払われた貸付金利が生じる場合、当該金利部分は法人税を計算する際の損金算入されない。

 

2018年1月1日以降、総所得の社会保険料を未徴収
(2017年9月28日、Saigontimesニュースより)

9月28日付で社会保険・健康保険に関する9月定期情報提供オンライン会議でベトナム社会保険局副局長チャン・ハイ・ナム氏は2018年以降、基本給・手当・補助金などを含む労働者の総収入をベースにはまだ保険料を徴収しないことを確認した。

同副局長によると、2018年1月1日以降、社会保険料算出用の月給はその他の補助金及び給与・手当を合計しないという。それによると、給与計算基礎用の月給に付いた固定的な手当については社会・健康・失業保険料を算出しなければならない。その他補助金及び変動的な手当・労働者の営業・業務成績手当は社会・健康・失業保険料加入対象外となる。

ナム氏は労働者の自身の負担料率と企業の費用に対して2018年1月1日以降、社会保険料納付の影響は企業の賃金テーブル・賃金表 ・ボーナス規則作成によって決定されると述べた。例えば、企業は総所得の高い賃金水準で社会保険に加入する場合、その他補助金と手当を追加納付することはあまり影響されない。企業は総所得の低い賃金水準で社会保険に加入する場合、その他補助金と高い手当を追加納付することになり大きく影響される。

 

以 上


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