各国・地域情報

ベトナム

<次の記事へ
2017年11月6日

海外情報プラス

 

2017年 10月度、AABCベトナム経済情報

株式会社会川アジアビジネス研究所

労働契約書締結
(2017年10月7日、DENCO LAWニュース)

労働法の22.2条により、企業は同じ労働者と最大2回の有期限労働契約書を結ぶことができる。その後、当該労働者が引き続き就労する場合、無期限労働契約書を締結しなければならない。

労働法の22.1.b条により、有期限労働契約書とは両当事者が満12ヶ月から36ヶ月までの契約の効力を終了する期限及び時期を確定した契約である。

労働法の35.2条により、両当事者が合意した場合、労働契約の修正・補足は契約の付則或いは新しい契約の締結によって行われる。然し、政令・第05/2015/ND-CP号5条により、付則で契約の期間を修正する場合、一回のみの修正が出来るが契約の種類(有期限労働契約或は無期限労働契約)を変更することはできない。

注意点としては、適切な労働契約を締結しない企業、或いは法令に違反して労働契約を修正しようとする企業は違反した労働者数に応じて2〜4百万ドン(約90ドル〜180ドル相当)の罰金を科される。(労働省の書簡・第4756/VBHN-BLDTBXH号3条5条8条)

 

2018年の地域別最低賃金引き上げの最終案
(2017年10月7日、DAN TRIニュースより)

2017年8月7日付けで労働傷病兵社会福祉省は、2018年1月よりの地域別最低賃金引き上げに関する政令草案を公表し、意見聴取を行っている。それによると、2018年の地域別最低賃金は2017年に比べて6.5%引き上げて、現行で第1〜4種に分かれている地域を一部調整するという。

 

2018年1月1日以降のベトナム最低賃金引き上げ案は以下の通りである:

第1種:375万VND(約1万8,000円) → 398万VND(約1万9,200円) +6.1%増

第2種:332万VND(約1万6,000円) → 353万VND(約1万7,000円) +6.3%増

第3種:290万VND(約1万4,000円) → 309万VND(約1万5,000円) +6.6%増

第4種:258 万 VND(約1万 2,500円) → 276万VND(約1万3,300円) +7.0%増

 

注)第1種地域は、ハノイ市各区及び一部の郡、紅河デルタ地方ハイフォン市各区及び一部の郡、ホーチミン市各区及び一部の郡、東南部地方ビンズオン省トゥーザウモット市と各町及び一部の郡、同バリア・ブンタウ省ブンタウ市、同ドンナイ省ビエンホア市及び一部の郡。第2〜4種地域は、経済の発展度合いによりそれぞれ地域が指定されている。

 

他社の株式・出資持分の購入
(2017年10月15日、DENCO LAWニュースより)

2014年投資法24条1項に基づき、投資家は、既存の経済組織への出資を行い、または既存株主・社員が保有する株式・出資持分を買い受けることができる。それと共に、既存の経済組織への出資或いは株式・出資持分の購入は、VSIC( VIETNAM STANDARD INDUSTRIAL CLASSIFICATION SYSTEM)に従って事業内容の名称・コードがまだ定められていないので、当該事業は投資家の主な事業ではない場合、投資計画局に登録する必要はない。

なお、外国投資家の場合には以下の要件を満たす必要がある:

−出資の場合、株式会社の設立時の発行株式または設立後の募集株式の引受、有限会社または合名会社への出資、その他の経済組織への出資であること(25条1項)

−株式・出資分の購入の場合、株式の発行会社または株主からの購入、有限会社または合名会社の社員の出資持分の購入、その他の経済組織の構成員の出資持分の購入であること(25条2項)

−上場企業等(証券法)、国営企業(国営企業民営化法)その他の企業に関する法令上の外資出資比率を超えないこと(25条3項、22条1項)

−以下の場合には出資および株式・出資持分購入の登録を行うこと(26条)

+外国投資家の投資の対象となる会社が条件付投資分野(7条)に属する事業を実施する場合

+外国投資家・23条1項に定める経済組織(上記2のa/, b/. c/)による出資または株式・出資持分の購入の結果、出資比率が定款資本の51%以上となる場合 現在、既存の経済組織への出資或は株式・出資持分の購入の活動は合弁会社或いはその他の関連会社への投資活動として計上できる。

 

複数の収入源がある労働者に対する個人所得税と社会保険料納付
(2017年10月25日、DENCO LAWニュースより)

1.家族扶養と本人の控除登録手続き

2013年8月15日付け外務省通達・第111/2013/TT-BTC号9条1項に基づき、家族扶養控除は以下の通り定めている: *納税者は収入源(2社以上)から報酬・賃金があれば、収入源の1個所(1社)のみに本人・家族扶養控除ができる。 *納税者は家族を扶養控除する場合には所属企業に必要書類を提出し、当該企業は所轄税務署に家族扶養控除登録手続きを行う。納税者は職場を変更する場合、本条1項ポイント hの2.1.1.1により最初の家族扶養控除登録手続と同様に登録しなければならない。

2.個人所得税計算方法

2013年8月15日、財務省の通達・第111/2013/TT-BTC号25条1項により、個人所得税は以下の通り定めている: *納税者は複数の収入源があり、満3ヶ月以上期限がある労働契約書を結ぶ場合、累進課税表による個人所得税が計算される。 *納税者は複数の収入源があり、その内、3ヶ月以下の期限がある労働契約書(給料が200万ドン/回または200万ドン以上/月)を結ぶ場合、給料の10%の個人所得税が課されて控除される。

3.社会保険料納付方法

2017年4月14日付けで社会保険局の決定・第595/QD-BHXH号42条1項は以下の通り定めている: *労働者は複数の企業と労働契約書を結ぶ場合、最初の労働契約書を結ぶ企業に社会・失業保険料を納付する。 *最高給与額で労働契約書を結ぶ企業に健康保険料を納付する。 *各企業と締結された労働契約書毎の給料による1%の職業病・労働災害保険料を納付する。

4.複数の収入源がある納税者に対して個人所得税確定申告

税務総局の2016年3月2日付けで書簡・第801/TCT- TNCN号によると、労働者に報酬・賃金などの収入を支払う企業は当該収入で個人所得税控除が発生しても、或いは個人所得税控除を発生しなくても労働者の代わりに個人所得税を申告・納税・確定申告しなければならない。

 

労働者は企業と3ヶ月以上の期限労働契約書を結び、当該企業より累進課税表による個人所得税が控除されるとともに、その他の企業より平均月間給与の1,000万ドン(約450ドル相当)を超えない臨時収入もあり、当該臨時収入の10%の個人所得税が控除され、当該臨時収入を確定申告したくない場合、3ヶ月以上の期限労働契約書を結び企業に年間個人所得税の確定申告を委任することができる。労働者は当該臨時収入を確定申告したい場合、税務局に自分で決算手続きを行わなければならない。

以 上


▲ ページトップへ

<次の記事へ