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専門家によれば、2007年の職業能力開発の主要な要素は「国家教育優先課題プロジェクト」である。当プロジェクトの主要な目標は以下のとおりである。
2006年の年末に連邦政府は教育に関するVET(Vocational Education and Training:職業教育訓練)革新を支援するために国家優先プロジェクトを拡大した。この方針では、設備及び施設の更新、訓練プログラムの近代化を目的として、その後数年間に多額の資金を投入することが計画された。
VETの管理の分権化に関する連邦政府の政策は、経済及び住民の地域特有のニーズをより一層組み取ることを目的としている。また、この政策では、VETの促進に地方行政当局の関与を目指し、VETの管理において雇用者及び専門家団体の参加を促進することが目標とされている。分権化では、連邦当局と地方当局の間の権限の再配分によって、VETの学校を地方の管轄下に移行することを前提としている。
ロシア国内の各地方では、労働市場監督センター、品質保証及び統合化された技能向上制度(継続職業訓練)のための地方センターの設置により、VETの近代化を進めている。またいくつかの地方では、職業ガイダンス及びカウンセリング制度の改善を開始している。また、ある地方では、外国の事例を参考として資格証明のための地方センターの設立を開始している。しかし、地域を超えた資格の承認等の問題に関して、連邦政府の調整と方向付けがない場合、また全国的に合意された基準がない場合には、これらの地方センターの実効性に疑問が生じ、その結果、センターの維持は困難になる。地方のVET制度は、教育訓練に対する地域の労働市場の妥当性を改善するため、VET基準には地方の要素を最大限に取り入れている。
職業能力開発に関する国の政策は、以下のように3つに区分される。
(1) の国家機関のシステムには、数種類の職業能力開発を実施する主要なプログラムがある。まず、「組織及び企業のマネージャー職業訓練の国家計画」がある。この計画は国家により策定され、その計画に基づき教育省が実施に必要となる特別な規定を発布する。この規定に従い、教育関連の連邦機関が多様な職業、さまざまな地域での専門家の育成について具体的な数値目標を挙げた特別指示を詳細に作成する。
さらに、2006年12月30日制定(施行は2007年1月9日)された「政府令第854号による、軍需産業の研究者、専門家及び労働者の教育を目的とする国家計画」が存在する。また、重要なプログラムとしては、「若いマネージャーを教育するための大統領プログラム」で、これは1997年7月23日付「ロシア連邦大統領令774号」で制定された。
【プログラムの目的】
【対象者】
対象者は、民間、公共のロシア企業及び政府の上・中級管理者で、以下の資格を有する者である。
上記の条件を満たすプログラム参加者は、さらに次の項目の試験をする。
【プログラム実施の原則】
【プログラムの成果】
以上は、政府組織により規制を受ける職業訓練の「国家部門」であり、確立された状況及び組織のレベルは比較的良好である。国家部門のほかには、(2)、(3)の民間企業及び公共部門が運営する「市場部門」及び企業内訓練がある。教育法、労働法等の一般的規定を除くと、この領域には特別の国家政策は存在していない。この事態は偶然ではなく、職業訓練活動に対しては適切な規則の導入及び国家的支援への試みに関しての複雑な背景事情が存在している。
1990年の終わりに、職業関係を含む追加教育に関する法律プロジェクトの詳細が検討され、連邦政府は議会での承認に向けて手続きを開始した。代議員は、当プロジェクトは連邦組織が監督を担当する教育組織の活動のみに限定されており、その他のタイプの機関に対応していないとの理由で法案は修正が必要であると決議した。その後法案は、規制範囲をその他の教育組織にまで拡大し、2001年7月12日に国会により承認を受けた。しかし、大統領は、2001年8月8日の書簡No.Пp-1436に提示された理由により、当法案に対して拒否権を行使した。その理由とは、この分野の政策には議会での意思決定に依存するものではなく、追加的な教育内容は教育機関の自由な選択に任せるべきであるとしている。ロシア国会は、当法案の成立に向けて特別委員会を設立したが、2004年5月27日の政令No. 564-IV GDにより、委員会は閉鎖され、法案の修正も中止された。2007年に当法案の再上程に関する新たな試みが開始され、8月1日に政府に対して新たな承認に向けた働きかけが始まっている。ただし、現在までこの手続きには結論が出ていない。このように、連邦当局により監督される組織に限って詳細な国家政策が存在しており、民間及び公共部門及び企業内訓練に関しては詳細な政策が不在となっている。
図3-1は、一般企業及び軍需産業における「組織及び企業におけるマネージャー職業訓練の国家計画」の実施と「若手マネージャーのための大統領訓練プログラム」実施のためのシステム概要である。このシステムには、2,000以上の教育機関及び80の企業のための管理者訓練地方委員会組織が含まれている。
図3-1 関連組織及びシステム概観
2003年4月16日に、「マネージャー職業訓練の国家計画2003〜07年」に関する政府の特別決議が発表された。この決議に基づき、経済開発貿易省が国家としての顧客及び監督官の機能を果たすことになった。執行組織の主なメンバーとしては、教育省、外務省、地方行政機関が挙げられている。この計画実施のため、教育省は国家計画実行特別規定を発布している(2003年5月8日No.2037)。この規定には当計画実施の詳細なプログラムが含まれている。この規定に基づき、連邦教育庁は毎年「年次通達」を出し、地域別、産業別に当該年度の訓練人員数及び予算の配分を定める。一般的には、現時点でも以前の規定は効力を有しているが、2007年3月24日に新しい計画が発表され、「マネージャー職業訓練の国家計画に関する政府決議No.177」が発布されている。地方政府は、教育機関及び企業の担当部署と直接関係し、地方政府は地方の予算で訓練費用の一部を負担している。連邦政府は、システム全体の詳細を定め、訓練の国家計画を立て、連邦予算から訓練費用の一部を負担し、地方政府の下にある企業のための経営訓練に関する委員会に対応する。しかし、連邦政府は、教育機関及び企業に直接関係することはない。
「大統領プログラム」を実施するにあたり、競争入札により100以上の教育機関が選ばれ、マネージャー訓練プログラムに参加している。選抜された教育機関は、教育機関内又は夜間教育、通信教育等の方法で専門家の再訓練及び170プログラムの訓練を実施している。マネージャーは、「経営、財務及びマーケティング」の方針に従って249の教育プログラムの下で訓練を受けることになる。
民間市場に関しては、訓練サービスを提供する主要機関が2つ存在する。1つは、民間職業訓練センターで、各種の業界団体によって設立され、その団体の支援によって運営されているものである。2つめは、大学付属の職業訓練センター及び訓練機関である。民間市場の教育機関の数を推計するのは容易ではないが、都市の数が1,000以上あり、各都市にはこのような訓練機関が少なくとも12機関存在することを考慮すると、全体では10,000機関以上に達するものと思われる。
民間市場の基盤は、企業及び個人による市場における需要に基づいており、税務計算、経理、マーケティングの知識等についての特定の教育を提供している。教育機関はこのような個別のニーズに合致したカリキュラムを作り、受講者は市場価格を支払うことになっている。
図3-2 民間市場での職業訓練の構造
企業内訓練には1) 社内の専用訓練部門で行われるもの、2) 実際の職場で上級マネージャー及び専門家によって行われるものの2種類がある。調査によれば、2004年にはロシアの企業では27%がこのような社内訓練部門がある。この割合は、従業員2,000人以上の大企業では71%とかなり高くなっているが、従業員500人未満の中小企業ではわずか5%でしかない。およそ4分の3の企業は、エンジニアに対して社内訓練を実施している。約70%の企業は、マネージャー及び熟練労働者に対して訓練を実施し、調査対象企業の43%は、未熟練労働者に企業内訓練を実施している。
ロシアには、政府組織の下部組織及び民間企業の下部組織の2つの職業教育システムがあり、前者の資金は連邦予算及び地方予算により拠出され、後者は民間資金、個人及び雇用者からの基金により資金が提供されている。
国家計画の規定により、訓練費用の3分の1は連邦予算、3分の1は地方政府予算から拠出され、残りの3分の1は企業負担となっている。連邦予算法によれば、2006年の職業訓練費用は40億ルーブル※1近くなっている。訓練を受けた人員の数が76万人であることから、訓練生1人当たりの連邦予算は、およそ5,200ルーブルであったことが分かる。しかし、教育科学省が提供する職業訓練の連邦支出は、2006年に17,680億ルーブルであり(表3-1参照)、計画より2.3倍低くなっている。2007年も合計での政府支出は同額で、2010年に向けてさらに低下することになる。
| 2005年 | 2006年 | 2007年 | 2008年(予定) | 2009年(予定) | 2010年(予定) | ||||||
| 金額 | % | 金額 | % | 金額 | % | 金額 | % | 金額 | % | 金額 | % |
| 0.122 | 0.09 | 1.768 | 0.86 | 1.803 | 0.61 | 1.310 | 0.41 | 1.153 | 0.35 | 1.270 | 0.38 |
企業の費用は次のように計算される。2005年の労働コストに関するRosstat(ロシア連邦国家統計局)の調査によれば、ひと月当たりの労務費は13,337ルーブルであった。職業訓練費用の占める割合は0.3%で、1人当たり年間480ルーブルとなる。2005年の雇用者総数は6,860万人であったので、企業が負担したコストは330億ルーブルということになる。2006年には労働コストは1.1倍になり、雇用者数も6,920万人に伸びたので、2006年の職業訓練費用は360億ルーブル近くに達している。したがって、2007年の労務費は15%増加し、雇用者数は7,080万人となっている。企業が負担した訓練費用は、390億ルーブルで、この額は政府の職業訓練の総支出の10倍であった。
もう1つの職業訓練費用の負担者は個人である。調査データによれば2006年に就業者の15%が職業訓練を受けている。したがって、1,000万人以上の労働者が訓練を受けたことになる。モスクワ市民がこのサービスに支払った費用は年間14,000ルーブルであったが、モスクワ以外での支払われた費用はその半分以下であった。したがって、職業訓練の総額は700億ルーブル超ということになる。2007年の支出もほぼ同様と推測される。
外国からの援助は、主として「若手マネージャーのための大統領プログラム」にあてられている。外国からの援助は双方にとって有益である。ロシアの若手マネージャーにとっては新しいスキルに接し、また新しいネットワークを形成する機会である。一方、外資系企業にとって「大統領プログラム」に参加することは、ロシアのマーケット戦略を構築するための投資になり、ネットワークを築き、目指す事業分野でネットワークを構築し、ロシア市場で自社の宣伝をすることができる。インターンシップ制度は、ロシアと外資系企業の協力を刺激し、訓練生及び受け入れ企業の個人的つながりを強固にし、国際的な関係を確立することになる。このプログラムは、ロシア連邦政府及び地方政府の連邦委員会、国際社会の共同の努力が相乗効果をもたらすことを明確に示した。さらにこのプログラムは、民間及び公共部門の対話を促進するのにも効果的である。このプログラムにはおよそ15の主要提携国が参加し、1万人近くが訓練を受講している。(表3-2参照)
| 国名又は組織 | 訓練生数 |
ドイツ
|
3,225 |
EU
|
1,804 |
日本
|
1,659 |
英国
|
874 |
フランス
|
541 |
米国
|
418 |
イタリア
|
339 |
カナダ
|
243 |
オランダ
|
280 |
スウェーデン
|
226 |
デンマーク
|
44 |
ノルウェー
|
49 |
アイルランド
|
24 |
フィンランド
|
73 |
| 合 計 | 9,799 |
ロシア連邦教育科学省からの要請で、高等経済大学が実施した社会学的調査によれば、職業訓練プログラムに参加した者は、現在の職業において不参加者より成功する率が高くなっている。たとえば、回答者のうちで上司により評価された者は、前者が49%で、不参加者は42%であった。また、職業訓練プログラム参加者は、より独立性があり自発性を発揮する機会があり、現在の仕事に満足している傾向があり、39%が大いに満足しているとのことであった。プログラムに参加する主な動機は、現在の仕事において新たな知識を得ると答えた者が64%で、給与の高い職場を求めての転職のためと答えた者はわずか10%であった。
職業訓練制度の成果に関しては、政府と民間との間に顕著な差が見られる。政府のシステムでは、過去3年間、訓練生が継続的に減少傾向にあり、厳しい社会経済危機を経験した1990年代半ばよりも減少している(表3-3参照)。一方、民間及び公共部門では訓練生が大幅に増加し、過去2〜3年の間に1.5倍となっている。
| 年 | 訓練生数 |
| 1996年 | 720 |
| 1997年 | 750 |
| 1998年 | 990 |
| 1999年 | 1,110 |
| 2000年 | 1,170 |
| 2001年 | 1,260 |
| 2002年 | 1,510 |
| 2003年 | 1,440 |
| 2004年 | 1,470 |
| 2005年 | 900 |
| 2006年 | 760 |
| 2007年 | 530 |
訓練者の数に基づく職業訓練国家計画の主要なコースは次のとおりである。
【「大統領プログラム」マネージャー訓練の教育プログラムの内容】
マネージャー訓練の最後には、終了試験及び卒業課題の発表が課される。訓練プログラムを終了すると、「プロフェッショナル再教育の終了証」又は「マネージャーのスキル・レベル資格証明書」が授与される。マネージャー教育の品質を確保するため、連邦委員会は、教育機関の教育プログラムの公的資格認定を行う。公的資格認定は、当該教育機関に属さない専門家委員が国家教育プログラムのレベルに照らして実施する。公的資格認定結果は、次の目的に使われる。
モスクワ物理工科大学 (PhysTech) の内部にある「“専門家”職業訓練センター」を1つの例としてあげる。当大学は、物理、数学及び科学技術に関する高等教育を行う国立大学である。当センターの主な活動は、IT技術訓練、英語教育及びビジネス訓練である。さらに、当センターはビジネス及びソフトウェア開発に関してコンサルティング業務を進めている。当センターは2つの施設から構成されており、1つは、モスクワ市郊外のドロゴルドニにある同大学のメインキャンパスの施設で、2つめはモスクワ市の歴史的中心部に位置する施設である。「専門家職業訓練センター」は、応用数学を学ぶ建物の中にあり、この建物内の設備及びその他4つの研究棟を利用することが可能である。大多数のクラスは後者の施設で行われるが、そこには職業訓練に必要なコンピュータ、プロジェクター等の設備が整っている。
教材はセンターのスタッフ及び教員により開発されている。各コースには、各カリキュラムの特殊性を反映させたプログラムが存在しており、またいくつかのコースには、特定の企業における実務訓練も含まれている。この場合、教材は教員とともに当該企業も参加して開発される。「専門家職業訓練センター」における職業訓練は、政府による特別な支援なしで開発されてきた。したがって当センターは自己資金で運営をしており、その経費をカバーする主要財源は、訓練生からの受講料となっている。訓練は、IT、英語及びビジネス訓練の3つの訓練コースから構成されている。
| コース | 期間 (月) |
時間数 (時間) |
週当り回数 (回) |
ひとクラス あたりの 時間数 (時間) |
受講料 (ルーブル) |
| IT | |||||
| 1.Java開発 | |||||
| - 導入コース | 1.5 | 96 | 3 | 4〜8 | 12,500 |
| - 基本コース | 2.25 | 240 | 4 | 4〜6 | 22,500 |
| - インターンシップ | 6 | - | - | - | 10,000 |
| 2.Enterprise Java | |||||
| - 導入コース | 1 | 72 | 4 | 4〜5 | 16,800 |
| - 基礎コース | 2.3 | 164 | 4 | 4〜5 | 22,500 |
| - 上級コース
(導入コース後のJava開発 参加者のみ) |
2.25 | 240 | 4 | 4〜6 | 33,000 |
| 3.Javaプログラミング基礎コース | 1 | 32 | 2 | 4 | 12,500 |
| 4.Javaプログラミング実習訓練 | 0.25 | 20 | 5 | 4 | 5,000 |
| 5.オブジェクト指向プログラミング 基礎コース |
1 | 32 | 2 | 4 | 6,000 |
| 6.Oracle | |||||
| - Oracle 9i導入コース | - | - | - | - | 12,000 |
| - Oracle 9iアーキテクチャー及び 管理の基礎コース |
0.25 | 20 | 5 | 4 | 8,400 |
| - OracleにおけるJavaの利用 | 0.1 | 10 | 3 | 3〜4 | 6,000 |
| 7.ITサービス・マネージメント | |||||
| - ITインフラのマネージメント | 0.1 | 12 | 2 | 6 | 6,800 |
| - HP OV Network Node Managerを 利用したネットワークの マネージメント |
0.25 | 40 | 5 | 8 | 18,000 |
| - HP Open View Operationsに 関する分散マネージメント |
0.25 | 40 | 5 | 8 | 18,000 |
| - HP UX 11のシステム及び ネットワーク・マネージメント |
0.5 | 72 | 6 | 6 | 28,800 |
| - プロジェクト(標準、方法、経験) のマネージメント |
0.25 | 40 | 4 | 10 | 12,500 |
| - ソフトウェアのマネージメント | 0.5 | 72 | 6 | 6 | 15,500 |
| 英語 | |||||
| 1.スピーキング | |||||
| - 導入 | 3.7 | 100 | 2 | 3 | 9,636 |
| - 初級 | 3.7 | 100 | 2 | 3 | 9,636 |
| - 準中級 | 4.4 | 120 | 2 | 3 | 12,264 |
| - 中級 | 4.4 | 120 | 2 | 3 | 12,264 |
| - 準上級 | 4.4 | 120 | 2 | 3 | 12,614 |
| - 上級 | 4.4 | 120 | 2 | 3 | 12,614 |
| 2.ビジネス英語 | |||||
| - 導入(基礎) | 3.7 | 100 | 2 | 3 | 10,220 |
| - 初級(基礎) | 3.7 | 100 | 2 | 3 | 10,220 |
| - 準中級(ビジネス分野初級) | 4.4 | 120 | 2 | 3 | 12,965 |
| - 中級(ビジネス分野中級) | 4.4 | 120 | 2 | 3 | 12,965 |
| - 準上級(マーケット・リーダー) | 4.4 | 120 | 2 | 3 | 13,666 |
| - 上級(マーケット・リーダー) | 4.4 | 120 | 2 | 3 | 13,666 |
| 3.科学・技術英語翻訳 | 3.0 | 80 | 2 | 3 | 8,176 |
| コース | |
| 一般コース (ミニMBA) |
1. 戦略マネージメント 2. マーケティング 3. マネージメント 4. 財務マネージメント 5. チーム構築 6. 実務プロジェクト準備 |
| 特別コース | 経営 1. 統治スキル 2. 組織行動論 3. 特別コース:組織理論 4. 特別コース:ビジネス・コミュニケーション及び パーソナル・モチベーション |
| 戦略 1. 財務的成果達成のための技術 2. ロシア企業の競争力強化のケース 3. 特別コース:意思決定 |
|
| マーケティング 1. 限界分析及び組み合わせ経営 2. 特別コース:販売管理 |
|
| 財務 1. 財務分析 2. ビジネスの価格管理 3. 特別コース:予算計画 |
|
| 現代の経営 1. 業務プロセス・マネージメント 2. 品質管理 3. プロジェクト管理 |
|
| 情報
1. 特別コース:ITILベースの情報部門のサービス管理 |
|
| 実務 1. 卒業論文のコンサルティング 2. 卒業論文に関する質疑応答 |
|
| コース | 時間数 |
| ミニMBAファイナンス専攻(資格コース) | |
| - 組織のチーム化訓練 | 14 |
| - 企業会計 | 28 |
| - 財務管理T | 38 |
| - 財務及び経済分析 | 28 |
| - 予算計画 | 28 |
| - 費用、資産、負債管理 | 28 |
| - 作業計画準備 | 34 |
| 財務訓練(完全コース) | |
| - 財務管理U | 28 |
| - 戦略マネージメント | 38 |
| - マーケティング | 38 |
| - マネージメント | 38 |
| - 財務及び経済部門の組織 | 14 |
| - 価格政策、品揃え分析 | 14 |
| - 費用管理 | 14 |
| - 株式市場 | 14 |
| - 情報サービス | 14 |
| - 動機付けとリーダーシップ | 28 |
| - 評価活動 | 72 |
| 合 計 | 510 |
代表的なカリキュラムは、特定の領域のコースごとに調査研究及びコンサルティングの経験に基づいて訓練指導員が自ら開発する。指導教材には通常、文書化された訓練テキストが含まれるが、テキストには鍵となる理論的提案及び訓練生の主要な課題が掲載されている。いくつかのコースでは、実践的な状況及び分析等の説明が含まれる事例研究が付随されている。センター活動には、80人の訓練指導員が参加しており、そのうち大多数はPhysTech出身の高い技術を持つ専門家であるが、一部には、その他の学術的機関及びコンサルティング企業の出身者もいる。訓練生に手当が出る場合があるが、例えば、いくつかのプログラムではインターン生が奨学金を受け取ることが可能である。また、あるプログラムでは、Java開発コースの卒業生に対して、雇用の支援も行われる。
すべてのコースに合格した卒業生には、国家基準に従った証明書が授与される。技術革新管理、経済及び財務プログラムの卒業生に授与される証明はMBAである。1998〜2007年の技術革新管理プログラムに関しては、308人がこの教育訓練を受講し、しかるべき証明書を付与されている。卒業生の追跡調査によれば、卒業後1年で90%の卒業生が給与は50%から100%上昇したと回答している。当プログラムは30社以上の株式会社で実施され、結果として売上は1.5倍から2倍に増加し、また利益水準も同じような割合で増加している。
ロシアにおける民間企業と教育部門の関係には相反する傾向が存在している。1つには、ロシアの企業と教育組織との間の協力関係のレベルに低下傾向が見られる。特にこの協力関係は、企業内の職業訓練部門にとっては不可欠のものである。しかし、この協力関係の低下傾向は、大学との間にも見られる(表3-7参照)。この傾向は特に不振企業において著しいが、成長企業も同じような傾向を持っている。
| 企業の 種類 |
教育部門を持つ企業の比率 | 大学との協力関係にある
企業の比率 |
||||
| 2005年 | 2006年 | 2007年 | 2005年 | 2006年 | 2007年 | |
| 停滞企業 | 38 | 26 | 21 | 59 | 44 | 43 |
| 安定企業 | 36 | 30 | 29 | 51 | 37 | 44 |
| 成長企業 | 39 | 41 | 31 | 54 | 49 | 49 |
| 合 計 | 37 | 33 | 31 | 53 | 42 | 45 |
(注)この研究は国立高等経済大学の要請により「世論調査財団」が実施した長期調査を基礎としている。この質問調査では、あらゆる産業と地域において調査が実施され、毎年622の企業(雇用者)を対象として調査が行われる。
その一方で、新任のスペシャリスト及びマネージャーに対する追加的な訓練への需要は増大し、事務職と熟練労働者の状況には変化がない(表3-8参照)。この問題は特に成長企業にとっては重要であり、すべての分野で特にマネージャー及び熟練ブルーカラー層への訓練の需要が大きい。一方、停滞企業では、現場労働者は除き追加的訓練への需要は減少している。したがって、この種のサービスへの需要が増加しているにも関わらず、民間企業による職業訓練への支援レベルは低下している。
| 企業の
種類 |
機能別 スペシャリスト |
ライン管理職 | 事務職 | 熟練 ブルーカラー層 |
||||
| 2006年 | 2007年 | 2006年 | 2007年 | 2006年 | 2007年 | 2006年 | 2007年 | |
| 停滞企業 | 49 | 37 | 58 | 47 | 56 | 43 | 50 | 50 |
| 安定企業 | 42 | 42 | 56 | 54 | 43 | 44 | 54 | 48 |
| 成長企業 | 35 | 59 | 47 | 64 | 36 | 46 | 57 | 62 |
| 合 計 | 41 | 47 | 53 | 56 | 43 | 44 | 54 | 53 |
公共機関による支援は、総合的にみると大きな拡大はみられない。しかし、いくつかの顕著な例外も存在している。
例えば、モスクワ・マネージメントスクール (SKOLKOVO) は、政府主導の下での民間の投資による国家プロジェクト“教育”の中で開発された民間と政府とのパートナーシップとして2007年に設立されている。主要なパートナーシップのひとつは、ロシア連邦政府の下にある国家経済アカデミーのビジネス教育に焦点を当てた訓練センターである。当センターは、学校のために部分的に職員及びカリキュラムを提供している。諮問委員会の委員長は、ロシア大統領であるメドベージェフ氏である。投資の合計額は、5億米ドルであり、ビジネス界で当プロジェクトに参加しているのは、アブラモビッチ氏、バルダニアン氏、アブラモフ氏等、ロシアのビジネス界を代表する人々である。SKOLKOVOの運営における重要な役割を果たすのは、国際ビジネス教育及びコンサルティングの代表でもあり、当学校の学部長であるビルフリード博士である。
学生の訓練は、5〜7人のチームによる実際のプロジェクトに参加して実施される。プロジェクトの成果は、SKOLKOVOの設立者及び第三者の専門家(政治家、当局者及びビジネスマン)により評価される。当学校では積極的な訓練方法が採用されており、教育課程には多様な訓練コース、ロール・プレイング・ゲーム、特定分野の専門家の指導による訓練、コンサルティング・プログラム、実務訓練及び講義が含まれる。
幹部教育に関する速成プログラムにより、1年半で約1,000人が訓練を受講している。このプロジェクトは、2012年までに完全な形態となる予定である。完成時点では、幹部教育プログラムにおいて年間9,000人の学生が教育を受け、MBAプログラムでは240人、幹部MBAプログラムでは300人の学生が教育を受ける予定である。当プロジェクトのカリキュラムは、いわゆるBRICS諸国であるロシア、インド、ブラジル及び中国等の経済が急成長する新興国におけるビジネス活動の分析を提供しており、ロシア国境を越えて広がりつつある。このカリキュラムは、ロシア人のみを対象とするものではなく、リーダーシップスキルの開発が進む新興市場での応用を希望する外国からの学生も対象として作成されている。SKOLKOVOカリキュラムの一部として、学生はビジネスロシア語を習得し、危機的状況におけるビジネスに関する実践的経験も取得する。
民間企業と訓練組織との間の技術交流はきわめて重要性が低く、通常は職業訓練センターへの寄付が見られる程度である。
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